最適な視力を選んで矯正

レーシックで好きな視力まで回復できる、ときくと、長年視力の低下に悩まされたひとは
つい「2.0、いやもっと!」と「よければよいほど良い」という感覚になりがちです。
どの程度が、もっとも最適な視力といえるのでしょうか。

眼鏡やコンタクトのように、変更することができないレーシックだからこそ、
術前にしっかりと自分にあった最適な数値を把握しておきましょう。

まず、0.1とか0.8とかいった数値を当たり前につかっていますが、これらの数値の意味をご存知でしょうか。
この数値を決める、測定方法は皆さんご存知の「C」の開いている方向を当てる、ランドールという方法です。
世界的にこの方法が基準として用いられています。
規定のサイズのランドール環とよばれるこの「C」を、5mはなれたところから片目ずつ、隠しながらあてます。
直径7.5mm、太さ1.5mmのランドール環の切れている部分(1.5mm)を識別できて、1.0、となります。

この1.5mmというのは、被験者の座っている位置から計算して、1/60度=1分の差になります。
ランドール法を考案した、フランスのランドール医師は、これを1.0と定義したのです。
Cのサイズを大きくしたり、小さくしたりして並べることで、より細かい視力の測定が可能です。
倍の、2分の差しかみわけられなければ、0.5となります。

さて、いざレーシックをするとなると、1.0~1.2程度を勧められることがおおいと思います。
その理由としては、レーシックは、角膜の丸みの乱れを、適度に削り調整する手術なので、削る量に限界がある、ということがいえます。

近視の場合は真ん中を薄く削り平たくし、遠視の場合はレンズの端を切除して丸みをだし、
乱視の場合は、斜めになっている局面を出来るだけ真円にちかずけます。
角膜の厚さや眼圧などから、個々人で矯正出来る範囲が決まってきます。
通常、そう大きく矯正できるほどの厚みはありません。

有名人が2.0まで改善した、などどいう話もありますが、過矯正といって、あまりに遠くをみることばかりに重点をおくと、
かえって近くがみえづらくなったり、眼精疲労それにともなう肩こりや頭痛などを引き起こします。
適正な矯正を目指しましょう。