目の状態によっては手術が受けられない場合も

LASIKは「LASER ASSISTED InSitu KERATOMILEUSIS」の頭文字からつくられた言葉で、
正式名称をエキシマレーザー角膜屈折矯正手術といいます。
目の表面の角膜を薄く削り、フラップとよばれる蓋状にめくり、露出した角膜実質層を、エキシマレーザーで削ることにより、
角膜の曲率を調整します。

網膜の理想的な位置で結像するように、削る手術ですので、もちろん適用できない場合もあります。
ではどのような場合に、不適用なのでしょうか。

大きく以下の5つのケースについて説明します。

①年齢
レーシックの適応年齢は、だいたい20歳~60歳までとなっています。
それよりも若すぎると、まだ身体全体が成長途中のため、視力が安定していない可能性があり、
レーシック後にも近視が進行する可能性があるからです。
これよりも年をとっている場合も、老化現象が進行している場合があり、矯正してもすぐに視力が低下する可能性があるためです。

②眼病・疾患
代表的なものが、アベリーノ角膜ジストロフィ症です。世界で最も多い、遺伝性の角膜異常症です。
アベリーノ症の患者がレーシックを行うと、症状が悪化することがわかっています。DNA検査で100%診断することができます。
そのほか、白内障、円錐角膜、網膜疾患、緑内障、黄班部変性、視神経障害など。
また、眼以外でも、極端に体調が悪かったり、糖尿病など、別の重要な疾患を抱えている場合は適用外なることがあります。

③視力が低すぎる場合
角膜を多く削りすぎると、眼圧によって様々な方向から角膜に負担がかかり、結果的に乱視の原因になります。
角膜が元から薄い人、内皮細胞が極端に少ないひとも、適用外になります。

④格闘技など、眼を損傷する可能性の高い激しいスポーツをするひと
一度、フラップを作った眼は100%は元に戻りません。格闘技などで大きな衝撃があたると、ずれてしまうことも。

⑤妊娠・授乳中
女性の身体は妊娠・授乳中はホルモンが大きく変動します。
また、手術に使用する麻酔薬や、目薬などが胎児に与える影響は、まだわかっていない部分もあります。