レーシックとドライアイの関係

ドライアイとは、「眼が乾燥しちゃう症状」をさすと思っている方が多いと思います。
目薬も、ドライアイと表示のあるものは多く売られています。

正式名称は「角膜乾燥症」といい、疾患のひとつです。
原因はいろいろなケースがありますが、定義としては、
涙液および角結膜上皮の慢性疾患で、不快感や視機能異常を伴う(Wikipediaより)となっています。
現代人は3割がドライアイの傾向があるというデータもあり、けして珍しい症状ではありません。

角膜の上の涙は、油層・水層・ムチン(粘液)の3層構造になっていて、
眼の表面にとどまっていられるように、涙が乾いてしまうのを防いでいます。

これらはパソコンの画面の見すぎや、コンタクトの利用、冷暖房の影響などで、
これら3つの成分のいずれかが足りなくなっても、ドライアイの症状がでてしまいます。
レーシックを受けたあとに、ドライアイの症状がおこることがあります。

レーシックの施術後にドライアイになってしまう原因としては
涙腺といって涙を出す部分に伝わる神経をを切断してしまうため、といわれています。

その切除部分には、眼に見えない視神経が通っており、
通常、乾燥や異物などの刺激が角膜にあると、知覚神経を通り、涙腺から涙が分泌されるという仕組みなのです。
レーシックでは、レーザーで角膜を切除したり、角膜表面をスライスしたりします。
その際に、視神経を切断しているのです。

また上皮細胞を切除したときに生じたダメージで、ムチンが不足し、目薬をさしても保持していられなくなっている可能性もあります。
ただし、人間には治癒力があり、カットした神経は3ヶ月程度で再構築されるので、
これらは一時的な症状で、我慢できる程度で改善されることがおおいようです。
しかしまれにそのままずっとドライアイの症状が残ってしまうこともあります。

ドライアイは根本的な治療の難しい疾患ですが、涙点プラグ(涙の出口をふさぐ手術)などで改善することもできます。
自己診断せずに、レーシックを受けた眼科で受診しましょう。
術後一年は保険適用になります。